Web
Analytics

酒飲み親父の自分史 「昔ロックしてた俺へ」

酒飲み親父が昔の手帳を見て半生を振り返るブログ

秋のツアー(天国行きのバス) ~1991年10月その2~

f:id:sakenomi_oyaji:20211105215628j:plain

新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1991年、私は「伊太地山伝兵衛商会」と云うバンドに参加していた。

 

1991年
10月23日 横浜BUDDY
10月24日 茅ヶ崎R'Sステージ
10月25日 難波ロケッツ
10月26日 大阪ニコチャン堂
10月27日 京都アザーサイド
10月28日 京都ろくでなし
10月30日 大阪ミノヤホール
11月1日  和歌山オールドタイム
秋の関西ツアーだ。
ん?あああ思い出した。時を戻そう。

約4週間に渡った夏のツアーが終わって、伝兵衛商会はライブ活動を二ヶ月間休止していた。

ツアーは楽しいのだが、ライブをやって、打ち上げをして次の街に移動するのには、大変な体力を使う。
そして、長い間毎日同じメンバーの顔を見て生活するのにも飽きて来るのである。


再び、伝兵衛商会が動き出したのは、10月の終わりになってからだった。
秋のツアーは、関西への1週間の旅であった。
ツアーの皮切りは、恒例となった、横浜BUDDYと茅ヶ崎R'Sステージでのライブから始まった。

関東でのライブには、何時もの様に、お客があまり入らなかった。
しかし、ここはツアーのリハーサルを兼ねていて、新曲を試す場なのである。
それでも演らせてくれる各店のマスターには、感謝しかない。


この秋の新曲は、「天国行きのバス」だった。


www.youtube.com

伝兵衛さんは、ライブ本番のリハーサルの時にこの曲を持ってきた。
夏のツアーが終わってから伝兵衛商会としての活動が全く無かったので、伝兵衛さんは、書き溜めた歌詞にメロディを乗せたのだろう。
サビの歌詞に、ノーベル賞作家の大江健三郎が出て来るのが印象的だ。
伝兵衛さんのインテリっぽさが出ていると思う。

俺個人の感想だが、伝兵衛さんは、この曲をすごく気に入っていたと思う。
あの人は、自信が有る時ほど、人に相談して意見を聞くからである。
特にこの曲の場合がそうだった。
自分の中では、もうすでに曲が出来上がっているくせに、確認がしたいだけなのだ。

一通りコード進行を聞いて、曲に合わせて各々が思うままに演奏していく。
皆の意見を聞きながら、何度が違うパターンを試してみる。
自信無さげに、伝兵衛さんが自分の意見を言う。
その意見を聞いて、演奏を変えていく。
そして、イントロの後、キメが続き、だんだんとサビで盛り上がるジャズブルースが出来た。
最終的には、伝兵衛さんが思い描いていた曲の感じに持って行ったのであろう。
初めから曲は出来ていたのである。
平塚での合宿の記録が無いので、ライブのリハーサルで曲を聞いて、殆どぶっっけ本番で曲を演ったと思う。

ライブでこなして、段々と曲がまとまっていくのが伝兵衛商会流だ。
このツアーが終わる頃には、上手く仕上がっているに違いない。


こうして秋の関西ツアーが湘南から始まった。


ーつづくー