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酒飲み親父の自分史 「昔ロックしてた俺へ」

酒飲み親父が昔の手帳を見て半生を振り返るブログ

冬のツアー(和歌山オールドタイム ほとんどMAD) ~1991年12月その8~

新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1991年、私は「伊太地山伝兵衛商会」と云うバンドに参加していた。

 

1991年
12月10日 葉山12時
12月11日 横浜Buddy
12月12日 茅ヶ崎R'S Stage
12月13日 移動日
12月14日 移動日
12月15日 淡路ジョルジュ(ロイヤルグレースホテル)
12月16日 神戸ステラ
12月17日 芦屋クリスマスパーティー
12月18日 和歌山オールドタイム
冬のツアーだ。
ん?あああ思い出した。時を戻そう。

この日の和歌山でのライブの事は全く思い出せない。
きっと、前日の芦屋のパーティーで飲み過ぎて二日酔いでヘロヘロだったのだろう。
いつもの事だ。
この頃の俺はドラマーのくせに車の免許が無かったのだ。
だから、いくら呑んでもよかった。
打ち上げで酔いつぶれても、起きた時には次の街に着いていたのだ。

オールドタイムには何度か出演しているが、決してお客さんが沢山入った訳ではなかった。
下手したら5人位の時もあっただろう。
他の小屋では、地元のバンドと対バンを組んでくれたりもしたが、オールドタイムではいつもワンマンだった。
それでも、快くライブをさせてくれたのは、マスターが伝兵衛商会の音楽を信じてくれていたからだろう。
そして、伝兵衛さんは、それに答えたライブをやっていたと思う。
どんなにお客さんが少なくとも、全力でライブをやるのだ。
少なければ、少ないなりに一人一人に声をかけ、盛り上げようとしていた。
伝兵衛さんや大塚まさじさんや西岡恭蔵さんなどのミュージシャン達は、お客さんが入ろうが入るまいが、常に全力を出すプロ根性を持っていた様に思う。
しかし。俺はお客さんが少ないと、途端にパワーダウンしてしまっていた。
早く、こんな公開練習みたいなステージを終わらせて、飲みに行きたいと思いながらドラムを叩いていたのだ。
そこがプロとアマチュアの差だったのかもしれない、と今は強く思う。

 

 

※※※※※※※ おまけ ※※※※※※※


先日、懐かしい人から「このブログを見たよ」という連絡をもらった。
元アンセムのドラマー「マッド大内」氏からであった。


www.youtube.com

30年前の事を、マッドもよく覚えていたもんだ。
俺の昔の手帳の電話番号欄にはマッドの自宅の電話番号がずっと書いてあるんだ。
数少ないドラム友達だった。
彼は今も現役で頑張っているとの事。
懐かしくて、涙ちょちょ切れたぜ。


あの頃の新宿ロフトは、九州のメンタイロックブームに押されて、ハードロックが少数派になってきた頃だった。
それでも関西から押し寄せる「アースシェイカー」「44マグナム」などの関西メタル勢に、関東では「アンセム」が対抗していた。
東京生まれの俺は、もちろんアンセム推しである。
ロフトに出演する時は、時間の許す限り観に行っていた。

アンセムは、メタルバンドとしては数少ないロフト打ち上げバンドだった。
他のバンドは乾杯ぐらいはしても、彼らほど長居はしない。
そのメンバーの中でも、同じドラマーでもあり、呑み助のマッドとは気の合う飲み友達だった。


www.youtube.com

細い体からは想像も出来ない、パワードラマーだ。
俺の知る中で、ドラム小僧とは彼以外にはいない。
しかし、ステージが終わると垂れ目が可愛いお喋りな少年に戻るのだ。
愛想のいい彼は、打ち上げではくまなく各テーブルを挨拶して廻る。
そして最後は、ロフトのノムさんと俺の居るテーブルに来て飲みまくるのだ。
酔っぱらうと、ワイルドアンセムのイントロのドラムソロを二人でエアードラムしたもんだ。

WILD ANTHEM

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わざわざシンバルをステージから持ってきて、得意のシンバルかじりも見せてくれたよなぁ。

 

さて、マッドが久々に連絡をくれた理由を聞くと・・・。

彼いわく、「このブログの事は、プリンセスプリンセスの加奈子から聞いたんだよ。懐かしい話を聞かせてくれてありがとう」、との事。
加奈ちゃんが読んでいた事にも驚いたが、マッドがメールをくれた事がとっても嬉しかった。

俺も、ブログを書きながら昔の風景が鮮烈に思い出される。
若い頃、毎日いい加減に生きていた時間が、今では貴重な時間だったんだなぁ。


マッド、また飲みに行こうぜ。


ーつづくー