Web
Analytics

酒飲み親父の自分史 「昔ロックしてた俺へ」

酒飲み親父が昔の手帳を見て半生を振り返るブログ

小山卓治 ~1988年11月その2~

小山卓治|Passing 35th Anniversary Edition(2CD+1DVD)

新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1988年、私は就職して3年で退社、仕事もせずに新宿でバンド活動をしていたのだ。
この頃はMGと言うバンドに参加していた。

 

1988年11月24日 芝浦インク
芝浦インクスティツクにライブを見に行っている。
ん?あああ思い出した。時を戻そう。

手帳には、芝浦インクとだけしか書いていない。
誰を見に行ったのだろうか?
考えていると、思い当たるのは小山卓治しかいない。

小山卓治は熊本県出身のシンガーソングライターだ。
1992年、RCサクセションのマネジメント会社「りぼん」からスカウトされ、CBSソニーからデビューすることが決まる。
1983年にアルバム「NG!」とシングル「FILM GIRL」でデビュー。

 メッセージ性をもった歌詞はインパクトがあり、これは尾崎豊などのこの時代のシンガーの特徴なのかもしれない。
俺の中の尾崎豊のイメージは上が白、下は黒なのだが、俺の中の小山卓治のイメージカラーは、上下「白」なのである。
理由は分からないが、そんな服を着ていた印象なのだ。

そして、小山卓治のライブのバックバンドはCONXがやっていた。
R&Bヴォーカルとサックスをフィーチャーした横浜ビート・ロック・バンドである。
CONXのメンバーは
Vo&G のムーニーを中心に、スマイリー松本(Sax /じゃがたら)、付岡修(Dr.
/ 吉野大作バンド)、ロケッツ・マツ (Key / パスカルズ)、Chinta(Ba)。

ムーニーは他にも、チェイン・ザ・スリー・ギャング(vo.g.ムーニー/シャイ/藤沼伸一/b.寺岡伸芳)
で活動していた頃だ。

この日の小山卓治のライブも、サックスはスマイリー松本が吹いていた。
スマイリーはSIONなどでもサックスを吹いていたので、よくロフトに来ていた。
若かりし頃のスマイリーは、良く言えば不良の兄貴、悪く言えばチンピラの兄ちゃんの様だった。
それでいて、女の子にはモテるのだ。
打ち上げでは饒舌で、歩き回って誰とでも飲んでいる。
落着きがなく、色々な席に顔を出すのである。
椅子に座らずに柵や肘掛けにもたれて、殆ど立って飲んでいるイメージがある。
もちろん一緒に飲んだ事もあったので、小山卓治のライブはスマイリーの招待だったのかもしれない。


インクスティツクの席は右の前のだった。
公演の中盤になると、サックスソロがあり、ステージ左上のほうからスマイリーが颯爽とサックスを吹きながら階段を降りてきた。
白い帽子を被り、黒のタンクトップ、白のジャケット姿だ。
この姿が、俺の小山卓治のイメージカラー「白」に繋がっているのかもしれない。
酒の席のおしゃべりな彼とは違い、カッコイイではないか。
彼を見直した日であった。

 

そのスマイリー松本だが、最近病気でサックス奏者を引退したらしい。

Live Truth [DVD]

Live Truth [DVD]

  • アーティスト:THE THRILL
  • 発売日: 2004/09/08
  • メディア: DVD
 

ザ・スリルのホームページには、

「ザ・スリルのスマイリーは下咽頭癌を患っていました。その治療を行う中で、スマイリーはサックスを演奏することが困難となりました。残念です。
スマイリーは今、一通りの治療を終え、ザ・スリルのメンバーと酒を呑むほどの元気さを取り戻しています。
サックス奏者としては引退であるものの、スマイリーはザ・スリルのメンバーです。いつか何らかの形で関わってもらいたいと考えています。」

とある。

本当に残念である。


ーつづくー