トミー・アルドリッジ ~1988年9月その2~
新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・
昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。
あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。
さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。
1988年、私は就職して3年で退社、仕事もせずに新宿でバンド活動をしていたのだ。
この頃はMGと言うバンドに参加していた。
1988年9月24日 青年館 トミー・アルドリッジ
18:00 千駄ヶ谷
トミー・アルドリッジのドラムのクリニックに行った。
ん?あああ思い出した。時を戻そう。
俺がトミー・アルドリッジを知ったのは、オジーオズボーンの「オーバーザマウンテン」と言う曲である。
オジーオズボーンバンドはランディ・ローズなどの花形ギタリストに注目が集まるが、この曲だけはドラマーのトミー・アルドリッジの独壇場だ。
カッコいいドラムのフィルインから始まるイントロは、強烈なインパクトがあった。
多くのロックドラマーがコピーしたに違いないだろう。
ドラムのフィルインから始まるロックの名曲は数々ある。
その中でも有名なのは、
・グランドファンクの「アメリカンバンド」
・レッドツェッペリンの「ロックンロール」
・レインボーの「スターゲイザー」
そして、オジーオズボーンの「オーバーザマウンテン」である。
この曲は、
RLBBBB
RLBBBB
RLBB
RLBBBB
R L
手とツーバスの足を使った一拍半の名フレーズで始まる。
これだけでも聴く価値がある曲だ。
このクリニックを見に行った頃のトミー・アルドリッジは、ホワイトスネイクのドラマーだった。
トミーは、ホワイトスネイクでの活動の合間を縫って、精力的にドラムクリニックを行なっていたのである。
多分、ヤマハ楽器が主催していたと思う。
今回の会場は日本青年館。
高校時代から知っているお馴染みの場所だった。
千駄ヶ谷の駅で友人と待ち合わせて歩いて青年館に向かった。
懐かしい高校時代の通学路だ。
東京体育館を過ぎ、坂を降りると国立競技場にぶつかる。
国立競技場の正式名称の国立霞ヶ丘競技場のプレートの前に出るのだ。
これを右に行くと、明治公園。
左に曲がるとすぐ隣が日本青年館だ。
明治公園は5月にはメーデーの集会場となる場所だった。
グラウンドを持たない國學院高校のサッカー部の連中が、アスファルトのこの公園でよく練習していたものだ。
しかし、現在、青年館以外の場所は、オリンピックの為の再開発で跡形もなく無くなってしまった。
トミーのドラムクリニックの内容は、大体がドラムソロの話だった。
お馴染みの、手と足の5連府。
スティックを回しながら(左手はレギュラーグリップ)
RLBBB
をだんだん早くやっていって、最後は手でタムタム、シンバルを叩くやつだ。
質問コーナーでは、何故手で叩くようになったのか、なんて質問もあったと思う。
その理由は、スティックを介してではなく、直接手で音を出したかったから。
手で叩いてみると、良い音がしたので、それにハマってしまったらしい。
手は痛くないのか、との質問に対しては、練習すれば痛くなく叩ける、と言っていたと思う。
こんな内容で、1時間半くらいで終わったのかな。
でも、誰と一緒に行ったのかは、思い出せないんだよな。
ーつづくー