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酒飲み親父の自分史 「昔ロックしてた俺へ」

酒飲み親父が昔の手帳を見て半生を振り返るブログ

モトリークルー来日公演 ~1987年12月その5~

モトリー・クルー 日本公演 MOTLEY CRUE WORLD TOUR87/88[コンサートパンフレット]

新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1987年、私は就職して3年目、それと同時に新宿でバンド活動をしていたのだ。
この頃はMGと言うバンドに参加していた。

 

1987年 12月17日 モトリークルー
モトリークルー武道館公演だ。
ん?あああ思い出した。時を戻そう。

モトリークルーを武道館に観に行った。
GIRLS, GIRLS, GIRLS Tour 日本公演である。

1987年5月にリリースされた4作目「ガールズ、ガールズ、ガールズ」の大ヒットにより人気は最高潮だった。

ガールズ、ガールズ、ガールズ

ガールズ、ガールズ、ガールズ

 

この日本ツアーには、日本中のハードロックファンが詰めかけたに違いない。
会場には日本の有名ミュージシャンも見受けられた。
そして、何と言ってもこの公演の話題は、360度回転するトミー・リーのドラムセットである。
これを観る為に行ったファンも多かっただろう。
俺もその一人だった。

武道館に着くと革ジャン、袖を切ったGジャンの若者達で溢れかえっている。
オフィシャルグッズ屋のテントには長蛇の列だ。
あまりの行列にパンフレットの購入は諦めた。

武道館に入る時は、アリーナ席とそれ以外では入り口が分かれている。
この時はアリーナ席で観ることが出来たので、優越感を味わってアリーナ入り口へ。
持ち物検査を通過すればOKだ。
カメラやカセットなどを持ち込んで盗撮し、これを海賊版にして売る輩がいるのである。
今で言えば、違法にネットに上げる様なものだ。
80年代後半になってからは、録音機材の持ち込みは厳しくチェックされる様になっていた。

席に着くと、辺りを見回す。
結構知り合いがいるのである。
見つけると挨拶を交わし、公演の後の飲み会の約束をするのだ。

すると突然、ザワザワとしていた会場の照明が落ちる。

ウォーッ。

真っ暗な中ブルース調のSEが流れる。
暫くして、ドラム台がせり上がり、トミーリーがリズムを刻み始める。

ウォーッ。

ギターのカットインと共にマウネシウムが炸裂し、照明全開となり1曲目が始まった。
「All In The Name Of Rock」だ。

観客の興奮はすでにピークに達している。

演奏は続き、そして、コンサートも中盤に差し掛かる。
お待ちかねのメインイベント、トミーリーのドラムソロが始まった。
ミックマースのギターソロの後、ドラム台がせり上がって来る。
少し揺れているので、多分上から吊っているのだろう。
鉄骨の枠の中に組まれたドラムは固定され、ドラム椅子には背もたれとシートベルトが付いている。

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リズムを刻みながら、まずは左に45度傾き止まる。
次は右に45度傾き止まる。
前に90度倒れて、下を向いたまま止まる。

ここから、タタドド、ダダドド、手2回足2回の4連符のフレーズを始めると、ドラム台が前転し始めた。
叩くスピードと共に回転が速くなってゆく。
一度水平で止まり、今度はツーバスの連打と共に後ろ回転を始めた。

NASAの開発した360度回転するドラム台の本領発揮だ。
やっている事は大した事ではないが、回りながら叩くのは別問題である。
相当練習を積んだのだろう。
この日一番観衆を熱狂させた。

公演の曲順は次の通り。

01. All In The Name Of ...
02. Live Wire
03. Dancing On Glass
04. Looks That Kill
05. Ten Seconds To Love
06. Red Hot
07. Home Sweet Home
08. Wild Side
 - Mick Mars Solo -
 - Tommy Lee Solo -
09. Shout At The Devil
10. Smokin' In The Boys Room
11. Jailhouse Rock
--- ENCORE ---
12. Helter Skelter ~ Highway To Hell ~ WalkThis Way ~ Rock And Roll
13. Girls, Girls, Girls


この後もモトリークルーは日本に来るが、この時がピークであり、だんだんと会場が小さくなっていった。

 
ーつづくー