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酒飲み親父の自分史 「昔ロックしてた俺へ」

酒飲み親父が昔の手帳を見て半生を振り返るブログ

レコード発売記念ギグ ~1987年11月その1~

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新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1987年、私は就職して3年目、それと同時に新宿でバンド活動をしていたのだ。
この頃はMGと言うバンドに参加していた。

 

1987年 11月14日 新宿ロフト
<ドライヴィンクレイジー発売記念ギグ>
MG <ゲ>THE RYDERS
レコード発売ライブだ。
ん?あああ思い出した。時を戻そう。

1987年11月14日土曜日。
レコードが完成して、新宿ロフトでお披露目ライブをやった。
俺は出来上がったレコードを見るのは、この日が初めてだった。
客入れの時に入口で、レコードをポスター付で売った。
値段は1500円だったかな。
レコードは1000枚くらい作ったのだろうか。

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先にロフトに着いて、機材車を待つ。
今日は、ゲスト有りだが初のロフトでのワンマンライブだ。
2日後には関西ツアーも始まる。
小屋入りから気合が入っていた。

やがて機材車が到着し、楽器を搬入する。
ゲストのTHE RYDERSも到着し、挨拶を交わす。
何度か対バンをして、親しくなっていた。
THE RYDERSも同じ頃、マイナーデビュー作の「GET GOOD LOVIN' 」をリリースしていた。
彼らも気合が入っていただろう。

GET GOOD LOVIN’

GET GOOD LOVIN’

  • アーティスト:THE RYDERS
  • 発売日: 1998/10/21
  • メディア: CD
 

 ゲストのTHE RYDERSの演奏が始まった。
俺は、楽屋で目をつぶり下を向く。
体の力を抜いてリラックスするのだ。
これが本番前のルーティーンとなっていた。

集中していた俺は、RYDERSの演奏が終わった事に気づかなかった。
半分眠っていたかのようだった。
急いで入れ替わり、楽器のセッティングが終わらせた。
ボーカルのWが「よー来たのう」と客を煽る。
これが合図だった。
俺のカウントでライブが始まる。
1曲目はアルバムタイトルとなった「ドライヴィンクレイジー」だ。
黒い塊となった客が揺れている。
それがスローモーションの様に見えた。

俺は、この日はゾーンに入っていた。
何をやっても思い通リに叩けた。
今までで一番のパフォーマンスだったのではないだろうか。
アンコールの声援も掛かったと思う。
そして、あっという間にライブは終わった。
そう思えるくらい集中していたのである。
メンバーも今日のライブの出来には満足そうだった。
今までで一番出来が良く、今までで一番お客が入ったライブだった。
俺は、演奏後も興奮が冷めやらず、早口で饒舌だった。
酸欠で息が苦しい。
機材を片付ける時も、ステージ上でやたらはしゃいでいた。


打ち上げは大久保の知り合いの居酒屋を貸し切りでやった。
黒い軍団が50人くらいでゾロゾロと入店した。
MGのメンバーとTHE RYDERSのメンバーと、その取り巻きである。
11月なので、ほとんど皆黒の革ジャンを着ていた。
座敷とカウンターの店内は瞬く間に黒でいっぱいになった。

ボーカルWの乾杯の音頭で打ち上げは始まった。
メンバー同士で乾杯し、RYDERSの面々とも乾杯した。
ビールが次から次へと運ばれて来る。
こんなに打ち上げに人が居るのも久々だ。
ワイワイと今日のライブの話でもちきりである。
俺は打ち上げでも興奮冷めやらず、上機嫌で飲んでいた。
あちこちの席に顔を出して乾杯した。
打ち上げも最高だった。


2次会には、大久保の村さ来に行ったのかな。
あるいは、ロフトに戻ったのか。
全然覚えていない。
土曜日の夜なので、どこかに行ったのは間違いない。
楽しい一日だった。

今思うと、この日がMGのピークだった様に思う。


ーつづくー