初めての九州ツアー(帰京編) ～1990年11月その9～
新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・
昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。
あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。
さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。
1990年、私は「P-MACHINE」と「伊太地山伝兵衛商会」を掛け持ちして活動する事になった。
1990年11月21日 移動
22日 大分着
23日 打ち合わせ
24日 大分ブリックブロック
25日 宮崎
26日 博多
27日 博多
28日 移動
29日 高円寺稲生座
伝兵衛商会の初めての九州ツアーだ。
ん？あああ思い出した。時を戻そう。
伝兵衛商会のライブがキャンセルとなり、博多の西新で宴会になった。
支援者の主催で、もつ鍋か水炊きを食べたと思う。
手帳には、「福太郎、鳴海屋、やまや」と書いてあるので、明太子をお土産に買ったのだろう。
その後、知り合いのマンションに宿泊した。
翌朝、俺達が起きた時には、マンションの主はすでに仕事に出勤した後だった。
伝兵衛さんは、全国いたる所に支援者を持ち、雑魚寝ならば、何処に行っても泊まれるネットワークを持っていたのである。
伝兵衛さんは慣れた感じで、部屋のカギを郵便受けに入れて俺達は出発した。
伝兵衛商会は、博多から大阪に向かった。
平塚に帰る途中で大阪に寄ったのは、西成の音楽事務所の社長に挨拶に行く為だった。
近くに美味いうどん屋があると言うので、皆で食べに行った。
玉出のうどん屋で、キツネうどんを食べたのを覚えている。
本当に美味くて、関西うどんの虜になった。
俺は、地方の美味いものを食う事に目覚めた。
その後、無事に平塚に帰り着き、伝兵衛さん宅で一泊。
ツアーの反省会をしたと思う。
翌２９日には、高円寺の稲生座に出演した。
稲生座は、小さな店で、とてもドラムセットをおけるスペースは無かった。
お客さんも立ち見で15人位で満員になる小屋だ。
この小さなステージに、伝兵衛さん、恒ちゃん、吉見さんが並んで座ったら、ドラムを置くスペースなど無かった。
この日は、ハイハットとスネアドラムだけで演奏したと思う。
次回は、稲生座用に、特別に小さなドラムセットを用意しようと考えた。
ライブ後、自宅までキャラバンで送ってもらい、初めてのツアーは終わった。
九州がすごく楽しかったせいか、帰ってからの事はあまり覚えてないんだよな。
ーつづくー
