川口市民祭り ～1989年11月その2～

 

  新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1989年4月、私はバイトを始めた。
この頃はＭＧと言うバンドを辞め、ロフトの店員バンド「PEACE MAKER」で活動していた。

1989年11月5日　川口市民会館 9:00入り
川口市民祭りだ。
ん？あああ思い出した。時を戻そう。

今日は、川口市民祭りに「PEACE MAKER」で出演する日だ。
コンテスト形式で1曲演奏して、優勝バンドを決めるらしい。
しかし、俺は前日に飲み過ぎた。
行きの車の中でも調子が悪かったが、会場の川口市民会館に着くと、ますます二日酔いで気持ちが悪くなり、控室で横になったまま動けなくなった。

リハーサルがあったらしいが、ドラム抜きでやったらしい。
俺は、控室でずっと起き上がる事が出来なかった。

こんなに、酷い二日酔いは久々だった。
水を飲みまくって、本番直前まで眠っていた。

午後になり、いよいよ本番の時間になった。
ふらつきながら、ステージに向かった。
ドラムのセッティングをして、なんとか椅子に座った。
イントロが始まるとやっと意識がはっきりしてきた。
そして、叩き始めると完全に復活した。
汗でアルコールが抜けていく感じだ。
さっきまでの吐き気が嘘の様に調子が良い。
良い感じで演奏が終わった。

表彰式になった。
出演したバンドは、15組くらいだった。
皆ステージに並んで審査結果を待つ。
優勝は、トロフィーと副賞のパールかタマの初心者用の青いドラムセットが貰える。
俺は、優勝してこれ以上ドラムセットが増えると困るな。
すぐに売ってやろう、などと考えていた。
優勝する気満々だ。

審査結果は・・・。
「PEACE MAKER」は優勝を逃したものの、川口市長賞となり表彰状と何か副賞を貰った。
プレゼンターは、この日のゲストの「B'z」だった。
俺は、B'zの稲葉氏と握手した。
そして、そのまま最前列の女子高生達とステージ上から間接ハイタッチして周った。
キャーキャーと騒がれたのは、これが最初で最後だったな。

Off The Lock [Japanese release] by B'z (1989-07-28)

 表彰式の後に、ゲストの「B'z」の演奏が始まった。
ドラマーは伊藤薫氏だった。
ツーバスのセットだったので覚えている。
やけに女子高生が多くて、会場の川口市民会館が満員だったのは「B'z」目当てだったのだ。

少し見てから帰ったかな。

打ち上げは池袋だったと思う。
あんなに二日酔いだったのに、夜にはケロリとしてまた飲んでいた。

ーつづくー