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酒飲み親父の自分史 「昔ロックしてた俺へ」

酒飲み親父が昔の手帳を見て半生を振り返るブログ

シネロフト ~1987年3月~

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新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1987年の手帳にはスタジオ練習とライブの予定が書いてあった。
私は就職して2年目、それと同時に新宿でバンド活動をしていたのだ。
この頃はMGと言うバンドに参加していた。

1987年 3月18日 新宿ロフト JUMPS/THE LEATHERS/MG
     3月28日 渋谷ラママ
2本ライブをこなしている。
ん?あああ思い出した。時を戻そう。

バンドMGは渋谷ラママと共に新宿ロフトでのライブも定着してきた。
この頃の対バンはビート系のバンドが多くなっていた。
しかし、1987年3月のライブに関しては何も思い出せない。

そこで、この頃新宿ロフトの土日の昼の部で行われていた「シネロフト」の話をしようと思う。

「シネロフト」とは、新宿ロフトの昼の部を活性化させる為に、映画の小劇場として使おうというものである。
音響は小屋のが有るので、映写機とスクリーンを持ち込んだら、即席の映画館の出来上がりだ。

実際土日の昼の部は、客があまり入らない事もままあった。
そこで1985年秋から1987年春まで、ロック系の映像を流して客を呼ぶ企画を行っていた。
よく上映されたのは、「狂い咲きサンダーロード」と「裸の24時間」である。

「狂い咲きサンダーロード」とは。
近未来の都市サンダーロードで、暴れまくる暴走族の抗争の話である。
色々な抗争や事件があり、仲間が次々にやられ、主人公もチェーンソーで腕を切断されてしまう。
バイクに乗れなくなった主人公は麻薬に溺れる。
しかし、ボロボロになった彼は復習に燃えるていた。
バズーカ砲やダイナマイトなどの強力な武器を携え、サンダーロードへ舞い戻る。
そして、抗争の相手を皆殺しにするのである。
最後は敵のボスを仲間の小学生が撃ち殺す。

 

なたいな内容だったかな。

映画監督の石井聰亙が、日本大学藝術学部映画学科在籍時に卒業制作として発表した学生映画である。
劇中歌は泉谷しげる、PANTA&HAL、THE MODSの懐かしい曲で映像を盛り上げる。
近未来的な街でのオートバイの抗争はどこかマッドマックスを思わせる。
とても学生映画とは思えない出来栄えである。
あの時代を振り返るなら、一度見てみる価値はある。
ストーリーはそのままで現代の役者でリメイクしても面白いと思う。
この映画はリマスター版も出ている様なので手に入るだろう。

 

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「裸の24時間」とは。
諸沢利彦監督の1984年自主製作映画である。
全編白黒の8mm映画で見た当時も画質は悪かった。
内容は訳分からん。
氷室京介のケツが見れるというだけで観に行ったようなものだ。
他に藤沼伸一(アナーキー)も出演していた。
汚いアパートで飲み食いして、ヤルだけの若者(氷室京介)を描いた映画だ。
チンピラの役の氷室京介の引き締まった体以外ほとんど記憶が無い。

映像はデジタル化されていないらしいのでもう見る事は出来ないだろう。


シネロフトは数年ですぐに無くなってしまった。
しかし、新たな事に挑み続ける新宿ロフトの姿勢は評価に値する。
シネロフトが無ければ、少なくとも俺は「狂い咲きサンダーロード」と「裸の24時間」を観る事はなかっただろう。

今では見る事の出来ない貴重な映像が、確かに発信されていた。


ーつづくー